守るアメリカは、エリート5個一線級8個分隊、操作班1個とM7 HMC1両を初期配置し、M18駆逐戦車2両、M7 HMC1両、M20装甲車1台、エリート半個分隊が、第2ターンに東から入って来ます。
これを攻める日本は、エリート3個一線級5個二線級6個分隊と爆薬3をボード4に初期配置し、47Lの新砲塔チハ(我が家ではTK10としている)6両が第1ターンに西から入って来ます。
戦力評価では、日本が3倍以上の戦車を先着させるので、アメリカの戦車数を0.5倍として、予想勝率は日本53%と非常に良いバランスです。子供がアメリカ、私が日本です。
日米戦では珍しく、アメリカ戦車が一方的に強くない、バランスの取れたシナリオです。また勝利条件も一定の広さを守る必要があり、戦車の損失も勝敗に影響するので、攻防共に作戦は一筋縄では行かなそうです。
左右の建物も気になる所ですが、やはり基本は戦力集中で、アメリカは中央前面の建物群に、ほとんどの戦力で布陣します。そして日本はこれをどう攻めるか。アメリカは建物群正面にずらりと兵を並べており、正面攻撃だけでこれを破るのは無理でしょう。かと言って涸れ谷の東側は、東側中ほどに控えるアメリカの大スタックが、多分32火力-1修正で狙っていると思われるので、最初からここを進むのも自殺行為でしょう。うーん、これは難しい。
そこで日本が考えた作戦は、正面からは鬼スタックと軽機関銃スタックと迫撃砲で撃ち、西からはジャングルに隠れて進んだ部隊が、戦車と共同で側面攻撃するというものです。迂回部隊の隠蔽を剥がす見張りが、西側に居ないのは幸いでした。そして運良く白燐弾がアメリカ前衛に効いたので、日本は軽機関銃スタックも西に回します。
(下が北)
1ターン後半、アメリカはM7でジャングルの日本軍に白燐弾を撃ち、歩兵が一退一進。日本鬼スタックはアメリカ戦列の西端を撃ちましたが、ダミーでした。
第2ターン、日本はここが攻めの正念場。背後に並んだ戦車が、一斉に全移動力でジャングルに入り、ボグにもならずに4対1で米M7と対峙します。M7の射撃は外れ、日本は先制撃破のチャンス。4両とも前進射撃しましたが、どれも当たらないばかりか、1両が故障してしまいました。残念。
一方日本の歩兵は、鬼スタックが東側のアメリカ兵を混乱させ、西側側面では爆薬攻撃で町中に入り込んで行って、お互いに混乱を出します。さらに狙撃兵によっても、アメリカ鬼スタックの1個分隊を混乱させました。しかも混乱した日本の前衛部隊はエリート半個分隊なので、次に大方が即時回復するでしょう。これにより日本軍はアメリカ軍を連続した戦列で半包囲し、形が良くなってきました。
2ターン後半、アメリカの増援が到着し、石垣の陰から道路の向こう西側のチハを撃っては脇に回るという、車掛かりの陣。しまった、日本は戦車をこの位置に置くべきではなかった。日本戦車の迎撃は当然当たらず、アメリカ駆逐戦車はチハを1両炎上させました。また町中でもM7がチハを1両破壊した上に、キャニスターの追加射撃で歩兵にまで大ダメージ。1両で獅子奮迅の働きです。ただバズーカは当たらず、直後の反撃でこのM7も倒されました。
第3ターン、煙が晴れてこのままでは前の戦車がバズーカにやられそうなので、日本はバズーカ分隊を狙って撃ち、幸いこれを混乱させます。これに乗じて2両の戦車が町の中に入り込み、1両はアメリカ鬼スタックに狙いを付けました。町内での白兵戦はアメリカ兵が残ったものの、戦車に隣接されてはアメリカもこの線を保てないでしょう。
3ターン後半、アメリカは潮時を見極め、煙幕を撒いて前方の建物群から総撤退。また装甲車から.50calを取り外して、鬼スタックの火力増強を図りました。こうされると日本は、次の道路を越えて勝利に必要な建物を確保するのが難しいか?
第4ターン、ようやく故障が直った日本戦車ですが、よくよく見ると、ここからなら石垣通さずに奥のM7を撃てるんじゃない?戦車2両の妨害は入るものの、ぎりぎり撃てました。そして最初の射撃は弾かれましたが、追加射撃で走行不能にします。相手は砲塔が無いので、これで撃ち返されることは無くなり、そのうち破壊できるぞ。
一方で歩兵の方はアメリカ鬼スタックが怖くて、街中では建物群後方を隠蔽でじわじわ広がるくらいしかできません。ただ日本鬼スタックは、涸れ谷を通って町内東側建物列の半ばまで進みました。そして残りの戦車も、左右に分かれて新たな目標に向かいます。
4ターン後半、走行不能のM7は生き延び、アメリカ鬼スタックは36火力となり、一部のアメリカ歩兵は左右の離れた建物を守りに行って、万全の守りを整えました。駆逐戦車も正面を広く見渡せる位置に移動します。
第5ターン、日本戦車はついにM7を撃破。左右にも戦車と歩兵を送り込み、中央でも前面に歩兵を押し出しました。もうやれるだけやるしかない。
5ターン後半、日本軍が出てくれば、アメリカも撃つしかありません。しかしアメリカ鬼スタックの射撃は、それほど効かない。そして他の歩兵は、日本鬼スタックを避けて一退一進。一方日本の防御射撃では、鬼スタックが東側の中機関銃分隊を除去し、町の並んだ歩兵が正面のM18をスタンさせました。これは大成功。次にはやれるんじゃないか?
第6ターン、日本戦車3両は何もできないM18を取り囲み、前進射撃でこれを撃破。そして町中では歩兵が横一列に並び、そう、あれの準備。左右でも小部隊が前進し、少しずつ建物を確保して行きます。そして最後の突撃で、鬼スタックともう一つのスタックが動き、アメリカスタックと対峙して大勝負。結果はどうなる?
6ターン後半、墓地にいたもう1両のM18が、全移動力で隣の小さなジャングルに入って、日本戦車と一騎打ち。M18はAPCRがあるので十分有利でしたが、これは互いに倒せませんでした。
そして歩兵の射撃戦では、日本鬼スタックにKの大当たりを与えた上、目標選択の目が3つ揃って、機関銃操作班が3つも消えてしまいました。モラルチェックなら失敗しても火力は減らないのに、これは酷すぎる。もう一つの日本スタックも削られました。
他のアメリカ歩兵は、一部が倒された左右の部隊の穴埋めに回り、残りは道路にも出て一列の線を引きます。もちろんこれはあれの対策。あと対戦車白兵戦を仕掛けようとした分隊は、PAATCに失敗しました。
最終ターン、状況は悪化したがもちろんやるしかない。バンザイチャージ!!当然まず火力スタックが援護射撃し、運良くアメリカ部隊の火力を大分削れています。ところがアメリカの射撃もやたら目が良く、分隊は損耗混乱、エリート半個分隊も皆混乱して、バンザイ突撃あっさり撃退。ひでー。
ただM18は無事討ち果たし、放棄された装甲車も白兵戦で破壊し、西側でも邪魔していたアメリカ分隊をチハがオーヴァーランで倒して、減少分隊が建物2ヘクスを取りました。さらに中央でも、バンザイに加わっていなかった分隊が、隙間を通り抜けて進み、建物2個を占領。日本まだ行けるのでは?
ところが東側でさらに建物2つを取りに行くはずだった減少分隊が、狙撃兵でピン。さらに主砲が故障して生け垣に隠れていたチハが、4ヘクス先からバズーカを当てられ撃破されてしまいました。がーん。
そして最後にVPを数えてみると、日本はまず建物を19区域支配。加えてAFVを4両やられるのと引き換えに、アメリカAFV5両を全滅させて、1区域分。合計20で惜しくも2足りず、日本の負けです。
日本は十分勝ち得て、最終局面では日本やや有利と思える状況まで行けた、非常に惜しく良い勝負でした。序盤は日本が難しいと感じていましたが、アメリカもアメリカで守りにくいと感じていて、戦闘を有利にできるよう一手一手入念に手を考えていった結果、良い所まで迫れました。
これは戦い方を緻密に考えさせるとても良いシナリオです。このデザイナーのペテシェリンさんは、Shellshock #2, AP5, AP128とダメなシナリオを連発して、ダメデザイナーなのではとの疑念を抱いていましたが、これによって晴れました。改めて調べてみたらJ142 Penny Packetsもこの方で、バランスは多少傾いているものの、そちらもなかなか良いシナリオでした。
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