2026年03月07日

ジャングルの奈落へと沈む

 INBさんとVASSALでのジャングル戦、今回は J117 The Triangle。オーストラリア軍がニューギニアのココダ道で日本軍を押し戻す一方、アメリカ軍は北岸に上陸し、アンゴ道を通って攻撃を開始した。しかし日本軍は分岐点となるトライアングルで、綿密に計画された防御陣地を築いて待ち受けていた。アメリカは9ターン以内に、3つのトーチカを全て支配したら勝利です。浅いジャングルの太平洋地形です。
 守る日本は、5個分隊と機関銃重1中1軽2、擲弾筒2、トーチカ3、塹壕3、狐穴3を、QからM列の間に配置します。
 攻めるアメリカは、12個分隊と9-2指揮官、中機関銃2、軽迫撃砲2を、中央の小道に1ヘクス2個分隊までで配置します。
 INBさんが日本、私がアメリカです。


 日本軍は隠匿されるトーチカに多くが隠れているため、ボードに現れているのは左上の少数しかありません。アメリカはここから日本軍をサーチ&デストロイしていくのですが、モラルが低いので、迂闊に進んで大損害を受けないよう注意が必要です。まずはジャングルの出口付近に進み、射撃して隠れている日本軍がいないか探りますが、近くにはいませんでした。日本軍は隠れたままで、有効な反撃は狙撃兵だけです。
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 第2ターン、アメリカは中機関銃と2個分隊で準備射撃しましたが、効きませんでした。そして上からの開豁地を通すファイアレインに備えて歩兵煙幕を撒き、他の部隊は隠蔽地形を探し回りますが、やはり何も見つかりません。これは上の部隊の辺りに皆集結しているのだろうか?
 ターン後半、日本はアメリカ9-2指揮官スタックに煙幕を被せてきます。これによりアメリカは、見えている日本軍に対して有効な射撃ができなくなったので、防御射撃は付近の隠匿炙り出しにとどまりました。
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(青は完全にクリアした所、紫は移動で入りトーチカが無い、黄色は射撃し歩兵がいない)

 第3ターン、アメリカは先入観にとらわれず、全ての場所を綿密に探して行きます。すると左下を探索していた半個分隊が、2つのトーチカを見つけました。これは予想外。しかし見つけてしまえばやることは一つ。全分隊を持ってきてウミガメ戦術!
 布陣の最中に臨機射撃で1個分隊が混乱したものの、アメリカは30火力を集めての前進射撃を加えます。しかし残念ながらこれは耐えられてしまいました。
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 さらにアメリカはこのトーチカに白兵戦を仕掛けますが、日本は同じヘクスに別の隠匿部隊も隠していました。これにより不意打ちを食らったアメリカ半個分隊2個は、返り討ちに遭ってしまいます。
 しかしこうしてアメリカ全戦力対日本一部戦力の戦いになってしまうと、圧倒的火力差に日本は不利を免れません。ターン後半、日本は連射が効くことに賭け、トーチカから重機関銃を撃ちましたが、いきなり11を出して故障してしまいました。アメリカは直前に混乱した分隊が、回復時にヒーロー登場&クラス上昇までしており、日本はもう6ターンも持ちこたえられそうにないので、投了しました。
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 ジャングルの戦いは本当に難しくて、何が最善か中々見えません。今回も日本の配置を見て、見える所に固まっていると早計な判断をし、くまなく探すのを怠っていたら、アメリカは負けていた可能性もあります。
 ただこのシナリオはアメリカ軍の戦力優位が大きいので、ここで日本が正面から射撃戦を挑むのは厳しそうです。恐らくクナイを通してファイアレインを交差させ、それによってモラルの低いアメリカ軍の前進を妨げるのが、一つの手なのではないでしょうか。
 あとオーバーレイの配置がずれていて、O2/O1が逆だったのを、終わってから気づきました。今回については大勢に影響無かったと思いますが、ファイアレインによる守り方をするなら、少し違ってくるかもしれません。
posted by あする おやこ at 11:06| Comment(0) | vassal | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2026年01月16日

甘美なジャングルへの危険な入口

 INBさんとのVASSAL対戦で、今回は初の太平洋戦J116 Brigade Hill ブリゲード・ヒル。ニューギニアのココダ小道の中間点ブリゲード・ヒルで、オーストラリア軍は日本軍に包囲され、援軍と共に強行突破を試みた。オーストラリアは6.5ターンの終了時に、4つの丘の頂上の内3つを支配していたら勝利です。浅いジャングルの太平洋地形で、沼はジャングルになり、小川は乾いています。
 守る日本は、一線級7個分隊と機関銃中2軽3擲弾筒2を、右の3つの丘に初期配置し、入れる最小限の狐穴を受け取れます。そして第3ターンには、下から1個分隊と軽機関銃1が入って来ます。
 攻めるオーストラリアは、エリート6個一線級6個分隊と機関銃中1軽3軽迫撃砲2を、左側に初期配置します。また左側の狭い丘の頂上には2Sの狐穴を置きます。そして第3ターンには右から、エリート1個一線級2個分隊と軽機関銃1が助けに来ます。
 戦力評価では、ジャングル補正で攻撃側が0.75倍されて、オーストラリアの予想勝率39%と、まあまあのバランスです。INBさんがオーストラリア、私が日本です。


 とろけるように熱いジャングルでは、何が起きてもおかしくない。集中集中言ってた蒼き臥竜も、ついに集中決戦戦術を諦めたようだ。日本軍は丘のあちこちにばらけて置かれていて、まともに撃ち合う気は感じられない。
 しかしそれも無理はない。丘の上はほとんどが裸丘で、狐穴をもらえるとは言え、隠蔽などろくに置けない。そんな所で先撃ちされたら、ただでは済まないからな。しかも日本が戦列を組んで撃ち返そうにも、丘の中腹の真ん中にポツンとあるジャングルが、射撃グループの邪魔をする。戦列も形無しだ。
 それであれば話は決まった。こちらの丘から機関銃と迫撃砲で、丘の前面に立ちふさがる奴らを蹴散らし、他の全員が一気に丘へ迫る。
 よし撃て中機関銃!故障。いきなり熱にやられたか。なら迫撃砲だ。今度は命中。ダミーだったか。では予定通り前進だ。さあこの大軍の前進を止められるのか?
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 日本は防御射撃で、迫撃砲をオーストラリア側の丘に撃ち始める。一発目命中維持したが効果なし。二発目命中維持したが不発。三発目命中維持したが効果なし。まあミニ迫撃砲なんてこんなものだ。
 四発目命中維持せず。しかしIFTで蛇の目。ぶっっ!オーストラリアは指揮官と分隊が混乱。さらに日本は2つ目の迫撃砲が撃ったが、これは外れて終わった。ちょっと予想外の災難だったが、これで日本軍に撃てるのはいなくなったし、問題ないな。
 ところが大丘の上の奥のジャングルに、中機関銃2丁と9-1が現れて撃ち始めた。なっ?結果はNMCに過ぎなかったが、イギリスの8-1指揮官は失敗して死亡。さらにLLMCで2つの分隊が混乱と損耗し、オーストラリアは丘の上の戦力を失った。
 日本は決戦を諦めたんじゃなかったのか。丘の射撃拠点はエリートにしておくべきだった。少し後悔しながら、オーストラリアは突撃してターンを終えた。
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 丘の上で撃たれる心配が無くなった今、日本軍は動き放題だ。見えない所で隠ぺいを付けていた部隊が顔を出し、大きな丘では兵を並べる。結局は集中決戦戦術の戦列を作られてしまった。
 これでオーストラリア軍は、丘の上に登ると隠ぺいを失い、TEM無し隣接倍火力射撃を受ける。そんなの耐えられっこない。次ターンに残る1基の迫撃砲が煙幕を持っていなかったら、投了だな。
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 第2ターン。さあ迫撃砲、煙を吐け!よし、2か所置けた。オーストラリアはまだ戦える。お前たち、遮二無二進め。リスクなど恐れるな。今を逃せば次は無い!
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 日本は防御射撃を上のスタックに集中した。機関銃が連射し、隣接する2個の軽機関銃分隊が撃って、オーストラリアはエリート分隊が除去され、半個分隊は混乱した。
 しかし日本は無傷のオーストラリアスタックに隣接している方を、どう助けるつもりなのか。それは半個分隊に分かれて、自己混乱するつもりだった。ところがこうなってみると、混乱していない確認された敵ユニットがもういない。逃げ損ねたな。
 これはチャンスだ。2個分隊とも送って必ず仕留める!全ての兵が進んでその後白兵戦。よし、一方的に全滅させた。見よ!これがオーストラリアの魂だ。
 しかし日本ターンになると、彼らを狙った擲弾筒が、いきなり致命的命中となった上に、IFTでも蛇の目。なんじゃそりゃ。エリート2個分隊がいきなり消失してしまってはもう無理、オーストラリア投了。
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注 勝手にINBさんの視点を想像して書きました。


 さてこれを見て「やっぱり小さいシナリオは運だな」と思った方。確かに小さなジャングル戦は戦術的に難しい部分が多く、戦力評価の勝率予想が狂いやすいというのはあります。しかしそれでも運だけで決まる訳ではなく、解りにくいながらも可能な限り良い作戦を考えていくことが、勝利のために大切です。
 今回まず日本は最初に2つの大きな選択肢があります。中央の大丘で戦うか、後ろに下がって戦うか。ブログやアーカイヴのプレイ記録では、ほとんど後者か、前者にしても一時的なようです。確かに日本軍は隠蔽無しで先制射撃を受けるので、大丘ではあまり戦いたくない雰囲気です。(A12.12により、隠蔽地形でない所に、OBの隠蔽は置けません。)
 しかし大丘を手放すと、後ろの2つの丘は狭く、背後からも攻撃されます。オーストラリアが大火力を集めて大丘から撃ち、どちらか弱い方を攻めれば、日本が両方の丘を守り切るのは難しいと、私は判断しました。この重大な選択で、勝負は全く違ったものになるでしょう。

 そして大丘で戦うとしても、いかに布陣すれば最も有利に戦えるのか。最初から丘の上に戦列を作っても、オーストラリア側の丘を全力では撃てず、煙幕配置や先制射撃を受けると、丘の上を守る戦列は崩されてしまいます。
 そこでいろいろ考えて導き出した手が、オーストラリア側の丘の頂上を撃てる4つの隠蔽地形に、擲弾筒2か所、隠匿中機関銃スタック、ダミーをそれぞれ置くことでした。この最初の射撃戦が、勝敗に大きく響くでしょう。
 オーストラリアの先制射撃は、うまく行かなければ2連続の反撃を受けます。隠蔽の日本軍に先撃ちが効くとは限らず、効いたとしても混乱しない日本分隊は撃ち返せます。しかも日本は進入路を塞ぐ所にダミーを置いて、これを撃たせるようにしています。もちろん擲弾筒の威力は限られますが、防御射撃が効かなかった時は、次の準備射撃で煙幕を撃つこともできます。
 こうしてオーストラリアの頂上支援を断つことができれば、日本は今回のように大丘で戦列を作れます。支援の無い裸丘への攻撃は、戦力評価で攻撃側を0.5倍と評価しているように、かなり困難なものになります。煙幕無しではほぼ不可能、煙幕一発でも相当厳しいでしょう。

 そして互いに戦闘を見据えた作戦・布陣を終えれば、後の戦闘はどちらの布陣が優れていたかの結果発表であり、強烈そうに見えたサイの目も、実は優勢を作り終えた日本に、少しの華を添えたに過ぎません。ましてや移動をどうこうしてみたところで、既に勝っている布陣を覆せたりなどしません。射撃戦の勝敗とは単なる運では無く、様々な影響を考えたより良い布陣をして、最大限勝利の可能性を高めることなのです。
 このように今回のシナリオは、ジャングル戦としてもASLとしても、小さいながら高度で良くできています。また日本が開戦即決戦策を選ぶと、必然的にゲームは短時間で終わりやすくなりますが、長引かせたいがためにわざわざ不利な持久戦術を選ぶなどというのは、甘過ぎるプレイと言わざるを得ません。
posted by あする おやこ at 12:48| Comment(0) | vassal | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2025年12月21日

遥かな丘を望む布陣

 INBさんとVASSAL対戦、今回はAP57 Kleckerweise 小刻みに。セダン近郊のドイツ橋頭保に対し、フランス軍は有り合わせの部隊で反撃した。これに対してドイツも、到着した増援を逐次投入していった。全ての建物は石造で、アパートは1階建てです。
 まずフランスは、任意のプレイヤーターン終了時に、丘538のレベル2のヘクス全てを支配していたら勝利です。またドイツは、第5フランスターンの終了時に、フランスが丘538のレベル2のヘクスを、1ヘクス以下しか支配していなかったら勝利です。もしどちらも起こらなければフランスは、9ターンの終了時に、丘538のレベル2のヘクスか、ボード1bの建物の、どちらかでも1つ以上支配していたら勝利です。
 当初守るドイツは、エリート3個分隊と37L対戦車砲2門を、ボード10に隠匿配置します。そして第3ターンには、20Lの2号戦車2両と37Lの3号戦車2両が、既に4MP使った状態で北から入って来ます。さらにエリート15個分隊と9-2指揮官に、爆薬2、2号戦車1両、3号戦車3両、75*の4号戦車2両を、それぞれ戦車2両と3個分隊以上がいる3つのグループに分けます。これらは第3ターンにボード10の東から、第4ターンに北西からと、ボード1bの東から、それぞれ分かれて入って来ます。
 そして先に攻めるフランスは、一線級12個新兵6個分隊と、25LL対戦車砲2門、37*のFCM36 8両を、ボード1bのCC10から5ヘクス以内か、ボード1bの道路ヘクスに、隣接する所へ初期配置します。
 かなり変わった勝利条件で、正しく戦力評価できるか分かりませんが、状況的にはフランスが圧倒的な戦力で丘を攻めた後、ドイツが増援で攻め返す形なので、攻防不明の分割防御として計算します。すると予想勝率は、フランス48%の非常に良いバランスとなりますが、果たして。
 INBさんがドイツ、私がフランスです。


 フランスは当然ながら、必要も無いのに戦力を分けるなどということはせず、砲を除く全軍で丘攻めです。
 第1ターン、フランスはばらした部隊で森の中を探り、安全を確認した上で鬼スタックを石造建物に送ります。そして戦車は横並びになって平地を進み、起動中のまま移動を終えました。すると奥の小さな2つの森から、2門の対戦車砲が撃って来て、戦車1両が走行不能。ドイツは、最も固い石造建物に歩兵の大半を置き、それに守られた後方両脇で対戦車砲が見張る非常に優れた配置です。
 ターン後半では、戦車さらに2両が破壊されましたが、フランスは石造建物内のドイツ軍半個分隊を除去し、指揮官と分隊を混乱させ、狙撃兵が対戦車砲も混乱させました。固いはずの戦車がいきなり3両脱落したのは痛いですが、フランスもまだ何とかなる状況。
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(下が南)

 第2ターン、残るドイツ軍に止めは刺せなかったものの、その火力は僅かなので、フランス軍はどんどんと前進します。戦車3両は丘に向かい、2両は残った対戦車砲を迂回して射撃を当たりにくくしました。歩兵も森と平地に分かれて進み、森に隠れていたドイツ半個分隊を白兵戦で倒します。
 さらにターン後半、混乱していた対戦車砲は、回復で箱車を出して死亡しました。ドイツ軍の射撃も効かず、フランス鬼スタックが防御射撃で蛇の目を出したので、これで決まったかと思ったら、ドイツ指揮官も蛇の目を出して復活クラス回復し分隊も無事。なんだそりゃ。しかし戦車と対戦車砲の白兵戦では、対戦車砲が操作班の反撃を食らって自滅してしまいました。予想もしなかった展開です。
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 第3ターン、今回こそは石造建物のドイツ軍を何とかしないと間に合わない、と願って撃ったフランス鬼スタックの射撃は効果なし。早く丘の上に上がらないといけないので他の射撃は諦め、まず3両の戦車が丘を登り始めます。そして森の中や隣にいる歩兵は森を進み、ファイアレインを敷かれた所で、右の戦車が単独移動でファイアレイン潰しに行こうとしましたが、TCに失敗しました。仕方なく平地の歩兵は森林道に戻りますが、迫撃砲を持った新兵は入り口でディスラプト。圧倒的戦力を持って素早く丘に登りたかったフランスにとっては、厳しい状況です。
 そしてドイツに増援が来る後半、入り口で待ち受けているフランス戦車を、ATRがいきなり背後から破壊。これでフランスの守りはいきなり瓦解。東から来たドイツ戦車は、スモークディスチャージャーを焚きながら楽々通り抜け、歩兵と一緒に勝利条件の丘を見張る絶好の高台に登ります。そして北から来たドイツ戦車も、勝利条件の丘の裏手に進み、次の攻撃に備えました。
 うわー、これ。もうフランスは歩兵が丘に登れないし、次ターンの増援と一緒に総攻撃されたら、フランス戦車も全滅するんじゃない?もう負けなのでは。
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(下のフランス鬼スタックの隣にいる半個分隊は狙撃兵除け)

 第4ターン、フランスはひとまず取り残された戦車が、後ろから3号を倒してくれれば・・弾かれた。なら追加射撃・・やっぱり弾かれた。それなら走行不能のやつが崖の上の3号を・・・故障してんじゃねえ。こうなったら機関銃で崖のドイツ兵を撃て!1個ピンにしただけ。終わった、フランス完全に。
 何にしても丘の上を取らなければ、次ターン確実に負けるので、丘の中腹の3両は頂上に上がります。これらがいきなり破壊されるのは免れたものの、下に取り残された戦車は、隣からATRを撃たれて衝撃になりました。歩兵もドイツ軍の火力がきつくて森から移動して出られず、突撃で道路に散らばるだけ。
 さあ後半は残るドイツ軍も出て来て、審判の時。まず衝撃のフランス戦車は、再び隣から撃たれて炎上しました。しかし崖の3号の射撃は弾かれ、丘の上ではフランス軍ひとまず生き延びています。そしてドイツは歩兵を動かした後、もちろん緩い手を取ることなど無く、次ターンに勝ち切るべく戦車で総攻撃を掛けてきました。
 まず北西の正面から3号が丘を登ると、FCM36に撃たれて走行不能、操作班は脱出し、地上から歩兵に撃たれて混乱しました。これで地上は軽機関銃も撃ってしまったので、装甲の薄い4号戦車が南から背面に隣接します。「これはまずい!」フランスは振り返ってでも撃ってみるしかありませんが、見事命中衝撃。「ふー、助かった。」
 しかしまた別の3号が、まだ撃っていない1両の背後に隣接してきます。さすがにフランスもう無理か。ところが最後のFCMもまた、振り返って射撃を当てこれを撃破。他にもう2両いる3号も近付きましたが、このターンは当てられませんでした。フランス奇跡の防衛です。
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 しかし第5ターン、フランスは別にまだ勝ったわけではない。やっと互角に戻した程度。ここで戦車が2両やられたら、やっぱりいきなり終わる。そこでまず2つのフランス迫撃砲は、崖の上の3号を撃ちますが、片方が故障しただけで効きません。装甲の薄い戦車には効きやすいはずなのに。
 続いて丘の上から2両でふもとの3号を撃ちましたが、やっぱり効かず。このままではまずいので追加射撃、そして衝撃。ぎりぎり。さらにもう1両は、走行不能の抜け殻を撃ってこれを破壊しました。それにしても鬼スタックは、もう何回も石造建物撃ってるのに、全然効かないなあ。その後フランス歩兵は死角を狙って、道路に出て行きます。
 防御射撃では歩兵の損害こそ少なかったものの、崖の3号の射撃でFCMが1両衝撃。痛み分けでまだまだ予断を許さないものの、なんとかこのターンのフランスサドンデス負けは回避されました。
 そして白兵戦。フランスは指揮官も投入して、2つの衝撃ドイツ戦車に突撃します。結果は1両破壊1両走行不能。フランス大勝利だ。これで少し良くなってきたか?
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 5ターン後半、インモビ衝撃の3号は棺桶化。一方衝撃FCMも、うっ苦しい。そしてドイツの準備射撃はあまり効きませんでしたが、森のフランスLMG分隊がバーサークしてしまいました。最終ターンまでに丘の上を全滅させなければ勝てないドイツは、中腹まで来ていた3号をここで丘の上に登らせます。これを迎え撃つフランス戦車。しかし1両は効かず、1両はなんと故障します。なんでフランス戦車は12故障なのに、こんな故障するんだ?フランスは他の防御射撃も効きませんでした。
 一方で南の町ではドイツ軍が進撃中に、果樹園内の対戦車砲を発見。お互い「何でここに?」。対戦車砲は4号戦車を倒すのに成功したものの、貴重な隠匿を失い、混戦にされてしまいました。
 第6ターン、フランスの砲撃可能な戦車はもはや1両のみ。ここでせめてもう1両復帰しなければ、フランスは負けそう。結果丘の上の故障戦車が壊れてリコールしたものの、衝撃戦車は回復して望みを繋ぎます。
 準備射撃では近い方の3号戦車を破壊しましたが、崖の3号は無傷。さらにバーサーカーが突っ込む予定の石造建物にもまた効かず、バーサーカーは空しく討ち死にしたばかりか、白兵戦で相手に8-1指揮官を献上してしまいます。ただウミガメ戦術がようやく効いて、小丘に上がったドイツ軽迫撃砲を倒しました。
 そしてドイツの防御射撃。最後の3号戦車もまたFCMを1両炎上させ、残る主力戦車は1対1。緊迫の大詰め、勝つのはどっちだ?南の対戦車砲の白兵戦では、なぜかフランスが一方的に半個分隊を倒しましたが、多分これは勝敗に関係ないでしょう。
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 6ターン後半、序盤からずっと故障したままだった走行不能のFCMが、ここに来てついに修理成功し、フランス少し有利に。そして注目の3号戦車の射撃は、はずれました。そこであまり期待できないものの、ドイツは少しでも可能性を高めるため、2号戦車を丘のFCMに近付け、歩兵も丘に上がり始めます。
 今度はフランスの番。2両の戦車、2つの軽迫撃砲が、崖の3号戦車にバンバン集中射撃。しかし赤砲のフランス戦車は少し分が悪く、迫撃砲も効かず、全く戦果はありませんでした。白兵戦でも南のフランス軍は片づけられ、後は次の準備射撃に賭けるのみ。
 第7ターン、さらに撃ち込まれる何発もの砲弾。ついに迫撃砲の一発が車体を捉え、3号戦車は走行不能になって、操作班は脱出。そして彼らも歩兵射撃で混乱しました。これによって脅威の無くなったFCMは向き直り、間近に迫った2号戦車の命運も決します。これでほとんど勝ち目の無くなったドイツは投了しました。
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 あと今回結果として勝敗に影響しなかった南部ですが、フランスは隠れた対戦車砲の操作班で、最後に空いている建物を取りに行くつもりでした。見つかった対戦車砲は、丁度右上の石造建物に届くように置いていたものです。今回は倒されてしまったので、状況によっては中ほどに残った部隊で、代わりに取りに行くことも考えていました。これがあるのでドイツも終始警戒していて、こちらにフランス以上の戦力を割かざるを得ませんでした。
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 この戦いを見てもらうと、分散せずに最大戦力を集中し、敵を打ち破るのに効果的な布陣を取る重要性が、良く分かると思います。
 フランスは、可能な全戦力を敷き詰めて最大限火力を発揮できる形にし、歩兵は迫撃砲や白兵戦で戦車戦を支援し、敵迫撃砲や対戦車砲を撃って味方戦車を守ることで、ぎりぎり戦いに勝ちました。ドイツは、フランスが丘攻めに全力を注ぐことを見越して、最大限の戦力をあらかじめ丘側に配分しており、序盤の対戦車戦の成功をうまく利用し、丘の戦いの要所を見抜いて押さえ、両翼からフランス戦車に迫って、サドンデス勝ち寸前まで持ち込みました。
 このように戦力バランスが取れているところで、お互い戦力を集中し、互いに布陣の粋を極め、それが互角であってこそ、最後は時の運となります。これぞASLの醍醐味というものです。
posted by あする おやこ at 22:30| Comment(0) | vassal | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2025年10月07日

始まらなかったキャンペーン

 今回の浜甲子園さんとのVASSAL対戦は、Hatten in Flamesのキャンペーンゲーム2 Hatten Breakthrough。1945年1月に、ドイツ軍がフランス国境で反撃を試みた戦いです。ドイツは3日目(1日は5、6ターン)の終わりに、赤星の勝利条件ヘクスを7つ以上確保(近隣の支配優勢)していたら勝利です。
 初日の戦力は両軍同程度の初期配置戦力に、ドイツがアメリカの1.5倍のポイントで増援戦力を買います。ただし1日目のアメリカ増援戦車は、第3ターンにならないとやって来ません。キャンペーン3回目の浜甲子園さんがドイツ、キャンペーン初めての私はアメリカです。


 最初戦力だけ見てアメリカは十分戦えそうと思っていましたが、条件をよく読んでみたら色々思っていたのと違いました。まずアメリカ軍の初期配置場所はかなり制限されていて、思ったような防衛線が作れません。さらに買えるものと思っていた防衛の必需品、地雷、鉄条網、対戦車砲も買えない。ただそれでもドイツの戦力は1.5倍無い訳だから、何とかなるんじゃないかな。アメリカはそう考えていました。アメリカは最前線にダミー多めの薄い線を引き、2つのグループが共通で戦力を置ける建物密集帯に主力を置きます。
 まずドイツは特殊な形の事前砲撃を行い、盤外砲事前照準のように最初に場所を決めておいて、配置後にずれを判定して、その2ヘクス以内に対して2MCさせます。ドイツの鋭い目は正確にアメリカの布陣を予想しており、砲撃はその中心部に降って来て、バズーカを吹っ飛ばすなどそこそこの効果。そしてドイツ軍はアメリカ主防衛線に向かって、戦列を組みながら前進します。アメリカ軍は鶴翼を広げ、防御陣形を構築しました。
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 第2ターン、ドイツは盤外砲に備えて広い幅を維持しながら、アメリカ主防衛線の前面に並び、総攻撃の態勢を整えます。うーん、ドイツ軍多いな。こんなの増援到着までアメリカ軍は持ちこたえられるのか?で、この防衛線を維持できずに押し込まれると、建物防衛線は急速に狭くなって、もう守りようが無くなる。そしたらアメリカは2日目を待たずに負けてしまうなあ。アメリカ、始まったばかりなのにもう愚痴をこぼしています。
 ターン後半、アメリカは何とかしようと、ドイツ軍の主力スタックに全力白燐弾射撃を命じます。しかし「一発も持ってません!!」げっ、これは。アメリカの防衛線は地形的に狐穴に頼らざるを得ないので、一退一進で凌ぐことはできません。仕方なくそのまま射撃戦を挑みますが、戦力でもサイの目でも劣勢。きついなあ。
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 第3ターン、ドイツ軍はバンバン損害を与えて、ガシガシ迫って来ます。アメリカは懸命に撃っていくらかは止めますが、ドイツ軍が多すぎてどうにもなりません。アメリカには大戦車部隊が到着したものの、前線にはまだ遠い。歩兵の増援はやっと防衛線の手前に一部が入るものの、最前列は既に押し込まれいて、非常に守りにくい形。そして残る建物が狭いから、ぎゅうぎゅう詰めになっていて、やな感じなんだよね。
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 第4ターン。はい、やっぱりドイツはスカることなく、ベスト位置の付近を吹き飛ばして炎上(FFE)。すし詰めのアメリカ兵は大損害で、生き延びたスタックも逃げ場は無く、もう1回吹き飛ばされるしかない。ドイツ軍が一気に押し寄せて来て、アメリカ軍は壊滅確実です。このブロックを確保すればドイツは勝利条件達成確実で、キャンペーン2ではアメリカ軍に逆襲できるほどの増援は来ないので、アメリカは1日持たずに投了しました。
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 普通のシナリオと違って戦場が攻撃側盤端に近いので、思ったよりアメリカの増援到着が遅くドイツの到着は早く、浜甲子園さんによる拠点への集中攻撃も強力で、アメリカは全く防ぎ切れませんでした。
 このキャンペーンはアメリカの配置制限がきつくて、良い形での防衛線を作りにくくなっています。今回取った主防衛線は唯一勝負になる場所で、この線を維持できるかどうかでキャンペーン全体の勝敗が決まるでしょう。そして一旦アメリカ戦線に増援が入って安定してしまったら、ドイツは戦力的にそれ以上進めないでしょうから、勝敗は1日目で決まることになりやすいと思います。
 ではドイツに全力で集中決戦を挑まれたら、アメリカは初期戦力だけでどの程度持ちこたえうるのか。まず今回アメリカが盤外砲を選ばなかったのは失敗で、1日目は低威力だとしてもこれは入れておくべきでした。またパンターや4号駆逐戦車に勝てないので、アメリカ駆逐戦車も初期配置しませんでしたが、これも出したものとして戦力評価します(勝ち目のない戦車で4分の1計算になりますが)。するとそれでもドイツは17.4%の優勢で、予想勝率は111%になります。
 これは通常のシナリオ程度の時間であれば、必ず勝てる程の戦力差で、今回のように3ターンの増援到着まで限定なら、かなり押し込めるのはまず間違いないでしょう。すると押されたら一気に狭くなってしまうこの地形と、狭い所に絶大な効果のある盤外砲が合わさって、浜甲子園さんのような集中決戦戦術の熟練者を相手に、アメリカが拠点ブロックを維持するのは、かなり難しそうに思われます。
posted by あする おやこ at 17:02| Comment(2) | vassal | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2025年08月22日

Caesar: Rome vs. Gaul DVEさんと陣営を入れ替えて

 DVEさんとCaesar: Rome vs Gaulで陣営を入れ替えてやりました。今度はDVEさんがローマ、私がガリアです。

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posted by あする おやこ at 15:06| Comment(0) | vassal | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする